に向けて、ちらしやチケットなどが出来上がってきました。チケットの販売も昨日6/16から開始しています。
わたしは産婦人科医の立場でトークライブに参加するのですが。
その前に、私の”お産”へのスタンスをお話しておきたいなぁと思って描き始めました。
今回、映画”玄牝”の舞台は、愛知県岡崎にある吉村医院という自然分娩で有名な産院です。この映画の見所は、実は、”自然分娩”そのものではなく、お産にかかわる人々が命をかけて命を生むための人間臭い営み、だと思っています。人間の、裏も表もだして真剣にとりくむ姿に美しさを感じます。
どんなにカラダつくりをしても、最後の最後には帝王切開になることもあるし経腟分娩としても病院搬送になる可能性は0になりません。そんなお産も劇中にでてきます。
私はこの映画はとても中立な立場で、命に向き合う人たちの心境や、もっと奥で、どう人としていきるか、人生をどう全うするのか、を真に映し出している映画。
上映会をすると(もう、玄牝に関わるのは4-5回目になるのですが)、必ず”こういうお産ができる場所がほしい!”という意見が聞かれます。
でも、正直、そんな簡単に場所できませんよ!
場所も環境も簡単には新しくなりません。でもすぐにでも取り組めることがあります。
私は思います。
どんな場所、どんな環境にも負けないような、強い信念をもってお産に挑んでほしい、と。
”命をかけて、命をうむ”ってことは、形ではないんです。
命をかけて産むために10か月にわたる家族との時間や自分の心とカラダの変化に向き合う時間。
美しい世界でたった一つの織物を織り上げるように、丹念に。
何世代も何千年も行われてきた、人間の一番根源の営みです。感じてほしい、その女の部分を存分に。
そして、重要なのは、最終的にお産がどういう”形”であるか、よりどんな”心境、信念”に至ったか、だと思います。
自分を信頼してください。赤ちゃんを信頼してください。
その結果、”形”は神様にお任せしませんか。
お産は始まりです。これから愛する家族と、美しい時間を編んでいくスタートラインのような。
まずは、”よしはじめるぞ~楽しむぞ~”という気合を入れるようなことだと思います。
宮古島には少なからず、自分ひとりで、や自宅で、とお産を選択される方がいると聞きました。
私は、今の世にマッチしたバランスのよいお産は”病院の中で主体的なお産を”と思います。
今の方の生活は、まず昭和の時のようにバンバン動いてカラダを創ってはいないし、病院外のお産をした時に、何かあったときに、赤ちゃんが特に危険な状態になります。結局は、だれのために何をするか、を真剣に感じて選択してください。
”子どもは宮古の宝だから”、赤ちゃんとお母さんが、安心してお産ができ、家族と一緒にその後の人生の旅路に出航してほしい。
なので、今の医療体制の中で、存分にその安心なバックアップを使って、安心なお産を経験してくださいね。もちろん。体つくり、ココロつくりがしっかりしていれば、医療者は全く医療介入なんてしませんし。ほんと、産婦人科医を敵のように思う方もいるんですが、厳しく見える言動のその奥には”安全安心なお産をしてほしい。危険なことはさけてほしい。でも、自然なお産がふえるといいなぁ”と思っているんですよ。
トークライブでは、そんなお産への想いと、お産をした後の家族の在り方について、地域とのかかわりについて、盛りだくさんでお送りします!
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ
『星の王子さま』より